上野千鶴子講演会
2016.03.22, 18 : 30 start /上山市・シベールアリーナ
「立憲主義ってなんだ?
決めるのはわたし、変えるのはわたしたち」
最初のスライドには今日の講演のタイトルが映し出された.
今日はおひとりさまシリーズではなく, 「選憲」の話.
憲法は門外漢だとずっと思っていたためこれまで話すことはしなかったが, 自分は主権者だということに気付いて以来, このテーマについても話す資格があるのだと思うようになったという.
時折ユーモアを交えながらテンポよく進んで行く話に, 序盤からぐいぐいと吸い込まれていった
(山形で講演を聴くのは2004年以来, 実に12年ぶり!).
「選憲」の思想は, 今の日本人の5分の4は憲法制定よりも後に生まれているんだから, だったらもう一度選んでもいいのでは?というところから出てきたのだという.
現に, 70年無改正の憲法は諸外国にもない.
3月11日の震災があり, 原発事故があり, 自民党の改憲論(第9章:緊急事態!)が提出され…, 今, 日本は戦後の転換点にいるのだと上野は言い切る.
一方で, 大震災で日本を変えなくちゃと思ったのに, 何も変わっていないという現実があることも指摘する.
「どうしてあの戦争を止められなかった?」と聞いてた世代が, 「どうして原発事故を防げなかったの?」と詰め寄られる時代になった, と.
震災後のさまざまな活動や, 代議制民主主義の矛盾を指摘しながら, 話は多岐にわたった.
上野は最後に, 誰もが必ず弱者になるのが超高齢社会であり, だとすれば(弱者にならないように
もがくのではなく)弱者になっても安心して生きられる社会を作るべきだと指摘した.
そして, 若い世代や女性に, もっともっと被選挙権を活用して選挙に立候補してほしいというのだった.
2時間間, あっという間のお話だった.
(カジワラ珈琲の「エチオピア イルガチャフィブレンド」. 缶がかわいい)
(カジワラ珈琲の「エチオピア イルガチャフィブレンド」. 缶がかわいい)