2/23/2016

A Film About Coffee


映画「A Film About Coffee
監督:Brandon Loper / 2014, アメリカ

スペシャルティ珈琲を扱うにあたって映画は, ダイレクトトレードを多くの問題を解決することができる魔法の方法のように取り上げる.
そして農夫らがはじめてエスプレッソを飲む場面を,(多くの農夫らが「はじめて」エスプレッソを飲むという事実はさらっと流しつつ)朗らかな雰囲気を演出し映し出す.
美しい画とともに, いったい珈琲の何を伝えたい映画なのだろうか…と思ってしまう (映画のタイトルが「The」ではなく「A」なのは, 珈琲の一側面を伝えているにすぎないという宣言なのだろうか).
最後まで映画のメッセージはよく分からなかった.

美しい映像として印象的だったのは, 終盤に登場する「大坊珈琲店」の大坊さんが珈琲を淹れるシーン (お店は残念ながら2013年の末に閉店).
丁寧に一杯の珈琲を淹れる姿が映し出される.
それは茶の湯に通じる心.
飲むその人を想う心がひしひしと伝わる, 丁寧な仕事ぶりが印象的だった.

…と, そんなことを言いつつ, 映画に登場するコーヒー店では代々木の「Fuglen」にしかまだ行ったことがない (しかもそれもだいぶ前のこと…).
縁側で珈琲をほっこりと飲んでいる画が印象的だった「OMOTESANDO KOFFEE」にまずは行ってみたいなぁと思って調べてみたら, こちらも残念ながら閉店….
気を取り直して, 姉妹店の「TORANOMON KOFFEE」を訪ねてみようと思います.

(写真は久しぶりの天童市・腰掛庵の「だだわらび」(いちごわらびも柚子も, そしてわらび饅頭もどれも美味しい). ずんだが美味しくて, するっと食べちゃいます)