2/25/2017

仙台文学館 井上ひさし資料特集展vol.6


ドラマ・ウィズ・ミュージック:井上ひさしの音楽世界(井上ひさし資料特集展vol.6
2016.12.03 - 2017.04.09 / 仙台文学館

初代館長・井上ひさしの自筆資料を紹介する特集展.
今回は6回目で, 井上が深く愛した「音楽」をテーマに特集が組まれている.

第一章「放送作家時代の出会い」では, ガーシュインと服部良一の影響を受けて育った井上が, 盟友・宇野誠一郎に出会う様子が紹介される.

第二章「ドラマ・ウィズ・ミュージックの模索」では, アメリカ・ブロードウェイに触れた井上が, 日本人ならではの音楽劇を模索する過程が紹介される.
「きらめく星座」など, 楽譜も展示されていた.

第三章「新たなスタイルへ」では, それまで詞が先だったスタイルから既成曲のメロディに新たな詞をつけていくスタイルに変わった井上が紹介される.
大竹しのぶの演技が印象的だった「太鼓たたいて笛ふいて」など, こまつ座の馴染み深い作品が並ぶ.

エピローグ「『組曲虐殺』と小曽根真」では, 2000年に出会った井上と小曽根の仕事が紹介される.
そこで作られたのが遺作となった「虐殺」(第17回読売演劇大賞の芸術栄誉賞)だ (宙に浮きながらピアノを弾く小曽根が印象的な舞台だった).

井上ひさし旧蔵のCDJazz)が流れる会場で, ゆったりと味わえる展示だった