10/31/2015

FOLKLORE


FOLKLOREAOKI, hayato haruka nakamura
2015.10.31, 4 pm start / 山形市・文翔館議場ホール

西荻窪のCDショップ「雨と休日」の3周年演奏会で出会い結成されたduoだという.
このduoの山形での公演は初めて.

薄暗い(というかほぼ真っ暗な)会場の中, バードコールを鳴らしながら会場を一周し席に着いたギターのAOKI, hayato.
静かに弾き始められたのはいくつかのインプロ.
窓の外の明るさだけが時刻を感じさせる.

しばらくして, 小さな鈴を鳴らし鳴らしながらピアノのharuka nakamuraが着席した.
duoで奏でるのは静かな音楽だ.

さらに, ソプラノサックス / フルートのARAKI Shinを加えて, 3人編成になる.
新曲だという「line」を演奏.
それに続くのは, AOKIが「短編映画のような即興をつくっていきたい」と言って始まった, 3人によるインプロだ.
サンプラーにギターを弓で弾いた音をループさせ, ピアノとフルートが重なっていく.
続いて, FOLKLORE」から細野晴臣「TALKING」のカバーを演奏.

自分らの音楽は静かな音楽で, 沈黙の時間をお客さんと共有してつくる音楽だ, AOKIはいう.

しかし…, たしかに心地よいのだが, これをライヴでやる意味って…?と一方では冷静に思ってしまう.
彼らの音楽はむしろ, ひとり部屋で聴く音楽なのかもしれない.

アンコールに応えて一曲.
ピアノとハープ, ソプラノサックスの編成. 
が…, 同じようなコードのループに, どの曲も正直同じように聴こえてしまう.
このままのスタイルだとそのうち行き詰るのではないだろうか, と余計な心配を抱いてしまったり….

終演は1750.
真っ暗な会場のなか, 取り残された観客は僕だけだっただろうか….

(写真はこの間 久し振りにお邪魔した酒田「玉勘」のうなぎ!)

10/19/2015

Carlos Aguirre Orillania


Carlos Aguirre Orillania
2012.02.19 / RCIP-0171

楽曲終盤のアラベスク第一番(ドビュッシー)のような響きが印象的な1曲目「El hombre que mira el mar(海を見つめる男)」からアルバムはスタート.
最初から非常に心地よい.
フルートが爽やかな短い3曲目「Preparativos del viaje de la ratita Amelia a casa de su tia Clelia(子ねずみアメリアは叔母クレリアの家に向かう旅の準備)」や, アカ・セカ・トリオのフアン・キンテーロの歌声が心地よい5曲目「El diminuto Juan(ちっぽけなフアン)」, モニカ・サウマーゾのボーカルとアギーレのアコーディオン(てっきりメロディカだと思っていたらアコーデイオンらしい. こんなアコーディオンを弾く人がいるのか…)が心地よい6曲目「Con los primeros pajaros de la manana(朝いちばんの鳥たちとともに)」, 同じくアギーレのキーボードが歌う(こちらはアコーディオンだと思ったらそうではなくキーボードらしい…)7曲目「Rezo(祈り)」, 脱力感が最高の8曲目「El hechizo de tu nombre(君の名前の魔法)」(ボーカルはフランチェスカ・アンカローラ), 9曲目ウーゴ・ファトルーソによるフュージョン「Puerto(港)」, 軽快な音楽が楽しい11曲目「Caracol(カタツムリ)」, アダルトな雰囲気たっぷりの12曲目「Pueblos tristes(悲しい村)」など, どれも素敵な曲ばかり.
一番のお気に入りは13曲目「Compadres candomberos(カントンベの仲間たち)」.
アギーレの歌声がなんとも心地よい.
(ボーナストラックとして最後に収められた14曲目(「Con los primeros pajaros de la manana(朝一番の鳥たちとともに)」のピアノとボーカルのデュオバージョン)もとってもいいのだけれど)

哀愁とよろこび, 朝と夜, バラードとダンス.
そんなものが大人の雰囲気たっぷりに詰め込まれた, まるで人生のような一枚.

(写真は山形市「キッチンラーメン濱」のチャーシュー麺 (牛スジ煮込みラーメンも美味しそう…. 薬膳ぎょうざも気になる!). 元気なお父さんが奥で作ってくれます. 透き通った綺麗なスープ. 脂っこくないモモ肉のチャーシューと薄切りのネギがたっぷりでとっても美味しかったです. そして下の写真はその後にお邪魔した「月のパン屋」さんの全粒粉食パン. 小麦粉もいただいてきました)


10/18/2015

ウルバンスキ×東響 第92回新潟定期


東京交響楽団 第92回新潟定期演奏会
2015.10.18. 5 pm start / "りゅーとぴあ" コンサートホール

久しぶりの りゅーとぴあ , 久しぶりの東響.
指揮はクシシュトフ・ウルバンスキ.
3階席中央で聴く (会場は空席が目立ってちょっと残念).

1曲目はブラームス「悲劇的序曲 作品81.
颯爽と登場したウルバンスキ.
空中から音を紡ぎだすように大きく振る姿が印象的 (指揮は暗譜).
ゆっくり, しっとりなんだけれどもそんなに重さは感じない…, 新鮮なブラームスだった.

2曲目はモーツアルトのヴァイオリン協奏曲 5番イ長調K.219「トルコ風」.
ソリストはステファン・ジャッキーヴ.
第一楽章, ソロ冒頭の静けさと, その後の華やかさの対比が見事.
後半のカデンツァの切なさも素敵だった.
続く2mov, 3movも優雅で美しい世界.
なんといっても正確・完璧なソリストが素晴らしかった (あの軽やかさはモーツアルトだからだったのか? たとえば彼がロマン派を弾くとどうなるのか, 少し気になったり…).

休憩後, 本日のメインはストラヴィンスキーのバレエ組曲「火の鳥」.
ウルバンスキが選んだのは, なんと1945年版.
再び暗譜で振る指揮者 (この曲を暗譜で!).
魔法でもかけているかのように, cool (冷静に), 華麗に振る指揮者.
頭の中にすべて音が入っているのが分かるような振り方(だから聴く方も音に集中できる)で, コミカルからシリアスまで色彩豊かに作り上げた.
あんなに冷静で整理された, たくさんの仕掛けが聴こえてくるロシアもの….
その繊細さ・鮮やかさに これはラヴェルか…? と一瞬思ってしまった新鮮な響き.
ダブルリードをはじめとする木管楽器も見事だった.

消え入る弱音ののちに拡がる静寂を切り裂いて始まった「凶悪な踊り」の冒頭はなんとも鮮やか.
目の覚めるような響きだった.
前半のcoolさに反し指揮台の上で暴れはじめる指揮者.
その対比がまた見事.

そして, 終曲である「最後の聖歌」が絶品だった.
厚いtuttiサウンドはそれでいてやっぱり繊細.
なんという風景だろう.
前に進む推進力で, 大空に昇っていく火の鳥の後ろ姿を見せた

(一見coolすぎるように見えるが, 胸の高いところで振る実は)分かりやすい指揮に すらっと長い足 (ステップを踏み, 交差させ, よろけながら…笑).
ウルバンスキファンが増えるわけだ.

終演は1850.
鳴り止まないカーテンコールが印象的だった

(写真はお昼にお邪魔したパン屋さんのカフェ「…et puis les chaises. 焼き立てパンが美味しい)

10/12/2015

蔡國強展


蔡國強展:帰去来
2015.07.11 - 10.18 / 横浜美術館

エントランスの壁一面に掲げられた「夜桜」に始まり, 火薬を使った大きな作品が並ぶ.
中国四大発明のひとつである火薬.
それを用いた作品には, ほとばしり弾ける火薬の生き生きとした「生」と, もう燃え尽きてしまった後だという「死」, ふたつの不思議な感覚が共存する.

それらの作品を蔡は様々な国の住民とコラボレートしながら作っていく.
火薬は人々を傷つけもするけど, 人々を結ぶこともできるのだ (たとえばそれは皆で花火を見るときのように).

その後の展示は, 映像作品, そして99匹の狼たちで構成された「壁撞き」.
見えない壁にぶつかっても何度でも繰り返しそれを越えようとチャレンジする生命.
圧巻の作品だった.

東京・横浜

東京の朝.
快晴!

横浜・元町中華街, 裏通りの謝甜記弐号店へ.


ピータン粥, 小籠包, クーシンサイの炒め物, 唐揚げとたらふくいただきました.
ピータン粥のピータンは癖がなくて茹で玉子のよう.


花のように開かれた唐揚げは, 梅と味噌のソースがいい感じ.

横浜美術館を観て, ランドマークプラザから桜木町までゆっくり散歩.
天気もよくて気持ち良かったです.

のんびり東京へ戻って, 帰路へと着きました

10/11/2015

八重山③

, 離島ターミナルの「七人本舗」でマリアシェイクの泡盛味をいただて (さっぱりしていて美味しい!), 波照間へ.
無事に船が出ました!


そんなに揺れずに波照間へ到着.
レンタサイクルを借りて, まずはターミナルで朝御飯.


昨日買った天ぷら(仲田鮮魚店の もずくの天ぷら)と金城かまぼこ店のジューシーとブラックシューシ―(ブラックジューシーの中はカレー味!)をペロり.
美味しい.

自転車で島をゆっくり回ってみる.


が…, 仲底商店は残念ながらお休み.
ゲストハウス波の日本最南端の豆腐屋さんも日曜でお休みでした (通りがかった島の人が教えてくれたのですが, 島の豆腐は夕方に作るんだそうです).


すごい強風のなか, 最南端の碑, ニシ浜, モンパの木と回って, ターミナルへ.

そうして乗った, この帰りの船が…, すごく揺れました….


途中 船員さんが何度もエチケット袋(なぜか黄色)を配りに歩いた, まさに飛び魚船でした.

1430, 無事に石垣着.
そのまま舟蔵の里へ.


ジャズが流れる茶房棟で, イカスミコージューシーをいただきました.
癖がなくて, 美味しかったです.

市街地を出て (その前に, 久しぶりに「あ」にも寄りました!), 白保方面を経由して空港へ.
空港駐車場でレンタカーを乗り捨てできるなんて, 便利です.


オリオンビールを飲み収めて, いざ出発!

羽田着は遅れて22時くらい.
夜の空港はカッコいいのです.


10/10/2015

八重山②

昨日の夜から怪しかった天気予報でしたが, 今朝確認しても変わらず…, 波照間行きは生憎の欠航.
天気も悪そうなので貨物船で行くことも断念し, 石垣でゆっくりすることに.

レンタカーでとうふの比嘉へ.
畑の間の田んぼ道を入って行くというのに, お店は満席.


ゆし豆腐そば と豆乳(あたたかい!在庫がある間はなんとサービス!)をいただく.
こんな優しい朝食をいただけるなんて…, 幸せでした.

具志堅用髙記念館を観たあと (deepでした…), 名蔵湾からぐるっと回って北へ.


干潟にはたくさんの小さなマングローブたちがいました.
かわいい.

八重山ヤシの群生地(米原)へ.


大きな自然の樹に囲まれて, とっても気持ちがよかったです.
ぱぱ屋でいただいたマンゴージュースは, サトウキビの甘さと合わさって絶品!

サビチ鍾乳洞へ.


不思議な空間でした….

街へ戻って, あやぱにモール(今は命名権が買われて「ユーグレナモール」と呼ぶらしいです)を散歩したのち, 「琉球の爺」へ.


ヤシガニ, パパイヤサラダ, ふーチャンプルー, ジーマミ豆腐の揚げ出しなど, ゆっくりいただきました.
ヤシガニは茹でた身を卵と味噌に付けて (味噌がちょっと苦いのは, ヤシガニが薬草を食べるからなんだそうです).

島唄三線ライブ居酒屋「結風」へ.


ここでも, アダンの天ぷらやお刺身など, たっぷりいただいてしまいました….
21時からはライブがスタート.
「おじぃ自慢のオリオンビール」はどこでも大人気です.
民謡「どぅなん島」も素敵でした.
後半は石垣喜幸(よしゆき)さんも登場して, 大盛り上がり!