バリ島のガムラン音楽と舞踊:サリ・メカール小国町公演2013
2013.11.02 / 山形県小国町・旧小玉川小中学校体育館
ガムラン・グループ「サリ・メカール」が小玉川地区で初めて公演を行ったのは2003年だという.
その後, これまでにもガムラン・アンクルン, ワヤン・クリッを含めてさまざまな公演がこの地で行われてきた. ラジオの電波も入らない山の中でこのような公演が10年もの間続いてきたのは, 会場となった旧小玉川小中学校にガムランのフルセットがあったからである (小国町ではかつてインドネシアとの間に青少年の文化交流があった. 1985年にはインドネシア大使館との友好交流調印も行われている).
今日の公演では, 歓迎の踊りである「パニュンブラマ」や, 水田に遊ぶ小鳥たちを描いた「マヌッ・ラワ」など, ガムラン・ゴング・クビャール(青銅楽器と太鼓を中心とした編成)の数々が演奏された
(休憩を入れて約1時間半のプログラム).
中には, 男性の仮面舞踊である「トペン・トゥア」と「トペン "アルサ・ウィジャヤ"」もあり, 女性の踊りとはまた違うコミカルさと迫力を見せた. 「ブレガンジュール」と「ペンデット」の2曲では小玉川地区の住民(かつて学校で一緒にガムランを演奏した, 元生徒の方々)も加わり, 会場は和やかな雰囲気に包まれた.
最後は, 若い男性を女性が表現して踊る「トゥルナ・ジャヤ」が演奏され, 扇子を使った迫力満点の踊りで締めくくられた (演奏もかなりの難曲).
「サリ・メカール」は, 音の森ガムラン・スタジオ(東京・平和島)を拠点に活動しているバリのガムランと舞踊のグループである.
今後も小玉川の地でその音が響き続ければ, と思う.
(写真は会場内に展示されていた「studioこぐま」の作品)