佐々木宏編著 (2014). 新訳『ドラえもん』. 小学館.
key word:さようなら、ドラえもん
本書には, 監督・山崎貴がセレクトした, 映画「STAND BY ME ドラえもん」の元となった7作品と, それにまつわる編著者と監督の言葉が収録されている
(:9).
たしかに, ドラエもんはいつものび太の近くにいた.
当たり前のように.
しかし決してそうではなく, 「ドラえもんは未来からやってきたロボットで、いつでも帰ってしまう可能性を秘めているのだ」ということを再認識する物語をつくりたい(:157)と山崎は考えたのだという.
そして, 「当たり前のように見える「日常の風景」がどれほど貴重で尊いものであるかということを、逆に照射できればいいなと思っ」(:同)たのだ, と.
薄い本だが, のび太とドラえもんの出会いから別れまでを描いている, 深い一冊.
切なくて, 愛おしい物語.
(写真は米沢市・小野川温泉「龍華」の豆もやしラーメン. あたたまる!)