山田一樹指揮 東京混声合唱団
2016.01.24, 15:00 / 山形テルサホール
久しぶりの東混のコンサート.
まずはリーク作曲「コンダリラ(滝の精)」.
ホーミーのような男声の響きに, 女声の鳥の声が会場中にあちらこちらから交差する.
水滴の音も加わった森のサウンドスケープが不思議な響きで, 最初から魅了される.
続いて2曲目は(プログラムを変更して)チャットマン作曲「汽車」.
こちらも汽車のサウンドスケープのような楽しい一曲.
続いてピアノ(斎木ユリ)を加えて「エーデルワイス」と「チャパネカス」(メキシコ民謡)が歌われた.
MCを挟んで, 「河口」, 「大地讃頌」, 「唱歌の四季」(三善晃)と歌われる.
「河口」と「大地讃頌」は息の長い, 堂々・どっしりとした演奏.
「唱歌の四季」は楽しげな「雪」のあとの「夕焼小焼」が切なく素敵だった.
休憩を挟んで, 後半は柴田南雄「萬歳流し」から.
秋田県横手市の萬歳を用いたシアターピース.
不思議なハーモニーが鳴り響くなか, ステージ上のスポットライト下に頭巾をかぶった二人の萬歳師が登場.
方言でまくしたてるように喋り, 話している内容はほとんど分からないがなんとも楽しげだ.
やがて, 二人一組になった男声(萬歳師と鼓)が客席へ下りてきて, 客席中を練り歩く.
会場はものすごい喧噪に包まれるのだった.
演奏時間20分, とてもスケールの大きなシアターピースだった.
続いて, 歌い継ぎたい日本の歌と題して「春の小川」(上田真樹編曲), 「思い出のアルバム」(鷹羽弘晃編曲), 「おもちゃのチャチャチャ」(同), 「幸せなら手をたたこう」(同), 「今日の日はさようなら」(篠田昌伸編曲)が歌われる.
開演前のプレトークで指揮者が「一番好き」といっていた「おもちゃのチャチャチャ」はなんとも愉快なアレンジ.
最後の「今日の日はさようなら」はしっとり歌われ, とても美しかった.
アンコールは山中千佳子「たまゆらのうた」(世界初演).
重厚で美しい曲だった.
そしてこの後ピアニストも加わって, 1月26日に誕生日を迎える山田和樹さんへ「ハッピーバースデー」のサプライズ!
団員のあたたかい雰囲気が伝わってくるのだった.
最後に鷹羽弘晃「2016年1月24日の合唱讃歌」(タイトルが変幻自在な素敵なアンコールピース)が歌われて, 演奏会は締めくくられた.
うたは素敵だ.
心の中にしみこんできて, 一瞬にして繋がれる.
そんな気がする.
(写真はお昼にお邪魔した山形市・monsieur sato. 前菜からこのゴージャスさ!幸せでした)