BEST 20TH CENTURY
CLASSICS 100
2009.02.23 / EMI CLASSICS,
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EMIからリリースされている6枚組コンピレーションアルバム.
1枚目「THE LAST OF THE ROMANTICS」には, ラフマニノフやプロコフィエフ, ハチャトゥリアン, ロドリーゴ, エルガー, ドビュッシー, シベリウス, ヴォーン・ウィリアムズ, ファリャ, シマノフスキ, ホルストらの後期ロマン派の作品(ひとつの楽章や一部分抜粋だけの曲もあるが…)が収められている.
2枚目「INNOVATORS」にはヤナーチェクやウェーベルン, シェーンベルク, ベルク, ストラヴィンスキー, ブリテン, プーランク, バルトーク, ウォルトン, レスピーギ, ヒンデミット, ラヴェルらの楽曲が収められている.
ニールセン(「交響曲第5番」第2楽章)やツェムリンスキー (「シンフォニエッタop.23」より), ヴァイル (「マハゴニー市の興亡」組曲より), そしてオネゲル(「パシフィック231」)など, あまり聴くことがない作曲家の作品も並ぶ.
3枚目「BRAVE NEW WORLD」にはペルトや外山雄三, 武満徹, グレツキ, ペンデレツキ, ヘンツェ (「交響曲第8番」第2楽章より抜粋), メシアン, マーク=アンソニー・タネジ (「水に溺れて」の抜粋), ルトスワフスキ (「交響曲第1番」第1楽章), アーノルド (「ギター協奏曲」第1楽章), ナイマン, ジョン・タヴナー (「奇跡のヴェール:ジ・インカーネイション」, チェロ・コンチェルト, cooool!), グバイドゥーリナ (「太陽の讃歌」の抜粋, コーラスとチェロ, パーカッション), トーマス・アデス (「アサイラ」第4楽章), オリヴァー・ナッセン(「花火で華やかに」)らの作品が並ぶ.
この3枚目のラインナップが秀逸で, このディスクだけでも聴く価値がある.
ペルト「カントゥス:ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌」や武満の作品(「カシオペア」と「雨ぞふる」)は心地よく聴けるし, 他にも初めて耳にする作品が多数あった.
4枚目「AMERICA」にはバーンスタイン, アイヴズ, グラス, ジョン・ウィリアムズ, コープランド, バーバー (「弦楽のためのアダージョ」と「チェロ協奏曲」第2楽章), ホーナー (映画「タイタニック」!), ライヒ, カーター, ジョン・アダムズ (「Shaker Loops」と「Short Ride
in a Fast Machine」, ポスト・ミニマルの響きがトロピカル!), ガーシュイン, ケージ, ニューマンらの作品が並ぶ.
「アメリカ」というテーマで集められた曲たちは, なんともカラフルで聴いていて面白い.
そして15曲目・ニューマンの「Any Other name」(映画「American Beauty」より)をはじめとして, 美しい曲もたくさん並ぶ.
5枚目「INSTRUMENTAL & CHAMBER」にはファリャやスクリャービン, ドビュッシー, ショスタコーヴィッチ, クライスラー, バルトーク, ペルト, ヴィラ=ロボス, 武満徹, レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサ, リゲティ, ベルク, シェーンベルク, メシアン, シュニトケ, ラヴェルらのピアノ, ヴァイオリン, ギター, 弦楽四重奏などのための作品が並ぶ.
そして6枚目「CHORAL & VOCAL」にはオルフやペルト
(「Beatus
Petronius」), ジェフリー・バーゴン (「Nunc dimittis」), ロイド・ウェバー (「Pie Jesu (Requiem)」), カール・ジェンキンス (「Agnus Dei (The Armed Man : A Mass for Peace)」), タヴナー (「Song for
Athene」), ジョン・ラター (「Pie Jesu (Requiem)」), ポール・マッカートニー(!)(「Ecce Cor Meum」Ⅱ. Gratiaより抜粋), ラフマニノフ (「ヴォカリーズ」), ブゾーニ (「Wie ist ihr
Schlaf, Madame ? (Arlecchino)」), ベリオ (「Ballo」), ジョゼフ・カントルーブ (「Bailero (Chants d'Auvergne)」), リヒャルト・シュトラウス (「Vier letzte
Lieder」), ヴィラ=ロボス (「バシアーナス・ブラジレイラス」5番よりⅠ. Aria (Cantilena):Adagio), ブーレーズ (カンタータ「水の太陽」), プッチーニ (「O mio babbino
caro」(ジャンニ・スキッキ)と「Nessun
dorma」(トゥーランドット)), コルンゴルト(「Gluck, das mir verbileb (Die tote stadt)」)らの合唱曲が並ぶ.
CDは「カルミナ・ブラーナ」から激しく始まるが, 続くペルトからブゾーニまで, (知らない楽曲ばかりだが…) 美しいうたが続く.
久しぶりに聴いたベリオの独特な歌唱を挟んで, カントルーブからヴィラ=ロボスまで再び美しい音楽が続く.
ラストに選ばれたのが何故プッチーニの「ネッスン・ドルマ」なのか気になるが…, なかなか面白いCDだった.
(写真はお昼にお邪魔した, 山形市「狼煙」. 寒くて燻製まぜそばよりはあたたかいラーメンを食べたく, 本日のラーメンセットをいただきました. 豚と鶏で出汁をとったもちもちのラーメンも, 薫製チーたら(珈琲豆で燻製!)も, 薫製オリーヴオイルのかかった
たくあん漬けも美味しかったです)