10/01/2016

第11回仙台クラシックフェスティバル2016


11回仙台クラシックフェスティバル2016

街の中(地下鉄のホームを降りたときも!)いたるところが金木犀の香りに包まれて気持ちのよかった土曜日, 快晴!

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最初は上原彩子 (ピアノ).
《豪華絢爛!圧倒的スケールで聴かせるロシアの魂!上原彩子、渾身のラフマニノフ》(←このサブタイトル…)
1030 - 1130@日立システムズホール仙台(青年文化センター)コンサートホール

プログラムに並んだのはラフマのピアノソナタ2 ().
ピアノソナタ第1番は演奏に40分を要する大曲.
その長さゆえか どこか捉えどころのない印象をもっていたのだが, 今日の演奏はロマンチシズムに走りすぎず, 明るく奏でられたものだった.
大胆に弾ききった終楽章がよかった.
2番は映画のワンシーンのようにストーリーのある音楽.
特に第2楽章が美しくメランコリックで, スケールの大きな演奏だった.
ときおり腰を浮かせながら力強く弾ききった終楽章も迫力満点で印象的だった.
それにしても, この難曲を2つ続けて弾く体力と集中力, そしてテクニックの凄さ….
圧巻だった.
(※ところで, この文章は102日にまとめて書いているのですが…, ふとテレビを観ていたら情熱大陸で反田恭平がこの第2番を弾いていました!怪物だ…)

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2つ目は青柳晋 (ピアノ).
《青柳晋の「展覧会の絵」「亡き王女のためのパヴァーヌ」》
1330 - 1415@日立システムズホール 交流ホール

今年でせんくら3回目だという青柳晋.
最初のパヴァーヌは自由なパヴァーヌで溶けていくよう.
心地よかった.
「展覧会の絵」は快速なプロムナードから.
バーバ・ヤガとキエフ, 終わりの2曲は力強くピアノをガンガン鳴らしながら弾かれる (ミスが目立ったのが少し残念…).
荒々しさと繊細さの両方があり (荒々しさが勝っていたか?), 迫力たっぷりだった (力強く弾きすぎたのか, 後半は調律の狂いが気になってしまった…).
アンコールにはショパンのエチュードを2曲(25-1(エオリアン・ハープ)と10-4)弾いてくれた.

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スギテツ (アンサンブル), 浅野祥(津軽三味線)
《スギテツ×浅野祥=「サムライクラシック!」》
1500 - 1545@日立システムズホール仙台 シアターホール

ピアノ・ヴァイオリンのスギテツの2人と, 津軽三味線の浅野祥の3.
最初はピアソラ「リベルタンゴ」からスタート.
その後は浅野祥 (津軽じょんがら節, 斎太郎節), スギテツ(「剣のずいずいずっころばし」(剣の舞+ずいずいずっころばし)やパトカーや救急車のモノマネなどのステージ)のそれぞれの演奏を挟んで, 再び3人による演奏.
「ペルシャの市場にて」変奏曲の「津軽の市場にて」や, 「ラ・津軽じょんがネラ」(Vnと三味線のduo), ハンガリー舞曲を日本の陰旋法でアレンジしたという「日本舞曲第5番」と, どれも楽しい音楽.
最後はアンコールを演奏する替わりに一本締めで締めくくられた.

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バッハ・コレギウム・ジャパン (アンサンブル), 鈴木優人(指揮・チェンバロ)
《必聴!バッハ・コレギウム・ジャパンの「バッハ」》
1615 - 1715@日立システムズホール仙台 コンサートホール

トラヴェルソとチェンバロ (弾き振り), そして弦楽器の7人編成.
念入りなチューニングのあと始まった1曲目はJ.S.バッハの「管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV1067.
素朴な響き.
続く2曲目は「ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調 BWV1050.
速めのテンポで軽快な演奏.
第一楽章はチェンバロのカデンツァ, 速弾きの音のシャワーが気持ちいい.
第二楽章はトラヴェルソのまろやかな音色が心地よかった.
そして第三楽章は軽快で優雅なダンス.
フーガのやり取りが素敵な演奏だった.

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上野耕平 (サクソフォン), 山中惇史(ピアノ)
《初登場!上野耕平が吹き分ける3種のサックス、無現の可能性「サクソフォン・ファンタジー」》
1800 - 1845@エル・パーク仙台 ギャラリーホール

3本のsaxsopaltten)を持って登場した上野耕平.
まずはsopによる「G線上のアリア」から.
音色が美しい.
続いて長生淳編曲の「ラプソディー・イン・ブルー」.
一曲の中で3本のサックスが持ち替えられる ().
アレンジがとってもcool.
ピアノも大活躍し, 壮大に奏でられた.
続いて林そよか編曲の「家路」.
アルトサックスの深い音で哀愁たっぷりに奏でられた.
最後は山中惇志編曲の「カルメン・ファンタジー for サクソフォン」.
いつかサックスのためのカルメン・ファンタジーを書いてほしいと思っていたところに, 本日のピアニストでもある山中に出逢ったという上野.
オペラそのもののように, ヴァリエーション豊かに様々な色・表情でうたわれた.
ラストはフラジオの超ハイトーンでフィニッシュ.
20分近くある大曲を熱演した.

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三浦一馬 (バンドネオン), 中川賢一(ピアノ)
《三浦一馬、バンドネオンの更なる魅力:心を揺さぶる郷愁のメロディ》
2015 - 2100@日立システムズホール仙台 シアターホール

再び青文へ戻って, 本日最後はバンドネオンのステージ.
セットリストはルーマニア民族舞曲からスタート.
深い音色が心地よい.
続いて, バンドネオンでは取り上げることの少ない曲をたくさん取り上げながら, 最後にはタンゴへと繋げていくプログラム.
ラヴェル「ハバネラ形式の小品」, フォーレ「シシリエンヌ」, アルベニス「タンゴ」, ファリャ「スペイン民謡組曲」と続いて, 最後はピアソラの3 (「オブリヴィオン」,「ブエノスアイレスの冬」,「アレグロ・カンタービレ」).
「アレグロ・カンタービレ」は速弾きがcool
深い音色は哀愁を誘って, 秋のはじまりにぴったりだった.

(写真は, お昼にお邪魔した旭が丘のお好み焼き屋さん「たかちゃん」. 広島では食べたことがなかった府中焼 (テレビ「ワカコ酒」で観て以来 気になっていました…. 豚バラの替わりに和牛のミンチを使っているんだそうです. 麺はパリパリ!)をいただきました. 夜に定禅寺の「珈巣多夢」でいただいたマンデリン(ネルドリップで丁寧に淹れられ, 濃厚な苦味)とあわせて, とても美味しかったです)