Rayons After the Noise is Gone
2012.01.18.released / RDCA-1021
とても身近な音楽だ.
いや, 身近にあって欲しい, 居て欲しい音楽だと思う.
中井雅子のソロプロジェクトであるRayons(レイヨン)の1stアルバムを聴く.
素朴なピアノと, まるで時雨のように空間を埋め尽くすストリングス.
耳元に迫ってくるストリングスは時に暴力的/圧倒的で, 密度が濃い. それに乗って歌うのは, 透き通るヴォーカルだ.
Predawnという名の女性ヴォーカルはゲストだと紹介されているが, この歌い手がいなければきっとこのアルバムは無かっただろう.
とても自然に, すーっと共存している.
それはまさにpredawnな, 夜の澱が一番濃くなった時間だ.
作詞も手掛けているPredawnは, 4曲目「Halfway」で歌う.
You stare up the sky reach out for the stars
waiting for the noise to go, the evening star to talk
喧噪が去って, 星はどんな話をするのだろうか.
初めて聴く音なのに, とても懐かしい気持ちになるときがある.
この気持ちのメカニズムはどういったものなのか. After the noise is gone, 静かな雪の夜に吸い込まれそうになる.
After the noise is gone