8/16/2015

のけものアニマル


のけものアニマル:きみといきる。
2015.07.18 - 10.04 / はじまりの美術館(猪苗代町)

猪苗代「TARO CAFE」へ寄ったあと, はじめて「はじまりの美術館」へ

佐野美里, 星清美, 塔本シスコ, 高橋真菜, 渡邊義紘, サエボーグの6人による展示.
会場に並んだのは, すでに他界している塔本のものをのぞいて みな若手作家による作品の数々.

テーマとなっている「アニマル」たちの描き方は, 当然それぞれに全く異なる.
佐野の生み出す素朴なアニマルも, 星や塔本や高橋が描く生命力に満ちた色とりどりのアニマルも, 渡邊の不思議な枯葉のアニマルや切り絵で切り取られたcoolなアニマルも, そしてサエボーグによってつくられた家畜として生きるラバー素材のアニマルも, すべてアニマルであり, 人間と様々な関係をもっている.
一方で, そんな人間もまたアニマルである.
しかし, 人間は生態系を壊し, 他のアニマルたちとの関係を壊す.
その意味で「のけものアニマル」はわたしたち人間なのだ, と主催者はいう.

この展覧会は, アニマル同士の関係から 人と人, あるいはわたしとわたし以外とのコミュニケーションについて考えさせるものだ.
エントランス・スペースで流れていた, 奈良県うだアニマルパークの「いのちの教育」についての映像もおもしろかった.

会場となった「はじまりの美術館」は, 130年前の酒蔵を改築して去年オープンしたのだという.
靴を脱いで観て回れる建物は, 木のぬくもりたっぷりのあたたかいもの.
福島の地で, 美術館の名前に込められた想いを感じながらゆっくりと楽しめる展覧会だった.


(この間の11日にNHKでやっていた「ピタゴラ装置 大解説スペシャル」や今日のようなアート, 猪苗代湖の光と風なんかを感じながらゆっくり・のんびり過ごす夏です)