9/21/2014

山をひらく:青葉市子, 中島ノブユキ ライヴ


山形ビエンナーレ ライヴ・プログラム
みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2014
音楽部門:ライヴ・プログラム「山をひらく」 第2夜(青葉市子, 中島ノブユキ)
2014.09.21, 5 pm start / 山形市・文翔館「議場ホール」

1st setは青葉市子のsolo, 流れるスキャットからスタート.
最後まで, 台詞とスキャット, そして うた声を行ったり来たりする.
透きとおる声が自在に交差するうたは, その不思議なテキストと相まって どこか現実離れしている.
たくさんのうたをうたってくれたのだが, i am POD0%)」と「いきのこり・ぼくら」(よしもとばななが「すばる」10月号に発表した小説「鳥たち」で引用)が印象的だった.

休憩を挟んで2nd setは中島ノブユキのsolo.
朴訥と弾かれた単音が, いつの間にか音の渦を生み出す…, そんな一曲目からスタート.
ライフワークだという「プレリュードとフーガ」より演奏してくれたF minorのプレリュードは, 切なく美しい.
大河ドラマ・八重の桜より「幸福のかたち」も弾いてくれた.
所々静かなMCを挟みながら、次々と楽譜を1枚ずつめくっては淡々と演奏していく.
ピアノは切なく, 悲しく, でもお洒落にうたう.
優しい音色が, 外の虫の音と共に心地よかった.

ラストのアンコールは2人で.
まずは青葉市子「四月の支度」.
2曲目は, 夜の帳をそっと下ろすような, 優しいうた.
textがあるのかどうかも分からない, 内側から滲み出したようなうた.
音で空気を塗っていく不思議な世界.

終演は1920.
秋の夜長, 心地よいライヴだった.

写真は, 昨日の夜にお邪魔した 日替わりマスターの店「BARミチノオク」@香味庵まるはち (春に写真を撮ってもらったSundaeBoothの志鎌さんとばったりお会いしました). 漬物, やっぱり美味かった!