星野源 STRANGER
2013.05.01.released / VICL63996
「誰かこの声を聞いてよ」
これまでとはなんだか違う雰囲気で, 1曲目「化物」から星野源はそう
うたう.
どことなくSAKEROCKへの回帰を思わせるような極上ポップに, わくわくしてしまう (もちろん, そこはSAKEROCKとはイコールにはならない).
その一方で, きっと父親と子どものことをうたった7曲目「生まれ変わり」と, 「知らない」のカップリングだった「季節」など, 泣かせるところはしっかりと泣かせる.
とてもいい雰囲気である. 日常からこんな世界を かくも鮮やかに紡ぎ出せるものか…, と驚く曲の数々.
何度も繰り返されるシンプルな構成が, それゆえにグッと迫ってくる「生まれ変わり」は「僕なりのゴスペル」(有泉智子
(2013). MUSICA (2013年5月号), 73:32)なのだという.
星野源はうたう.
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生まれ変わりがあるのなら
人は歌なんて歌わないさ
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今, ここで, 星野源はそう うたう.
今, ここに生きている人に届けようと. 力強くも, 優しさに満ちたメッセージが印象的な一曲だった.
Stranger
知らない[初回限定盤]
MUSICA (ムジカ) 2013年 05月号 [雑誌]