新進演奏家育成プロジェクトオーケストラ・シリーズ 第11回 仙台
2013.03.08 / 仙台市青年文化センター・コンサートホール
会場に到着するのが遅れてしまいはじめの2人の演奏は聴けなかったのだが…, 本日のプログラムは以下のようなものだった.
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ウェーバー:クラリネット協奏曲第2番変ホ長調作品74(佐藤由紀)
ボッカラーリ:幻想協奏曲(山口綾華, ユーフォニアム)ヴォーン=ウィリアムズ:バス・テューバと管弦楽のための協奏曲(金宇浩)
シューマン:ピアノ協奏曲イ短調作品54(稲村洋之)
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64(二瓶真悠)
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ヴォーン=ウィリアムズは第2楽章でオケの中から浮き出てくるバス・チューバがとてもきれいだった.
歌っているような, イルカの鳴き声のような柔らかい音が心地よかった (それにしてもピッチをとるのが難しい楽器だ…).
休憩を挟んで演奏されたシューマンのコンチェルトは, いつ聴いてもカッコよく始まる.
1・2楽章は, もうほんの少しタメればよくなるのに…, というところがところどころあって惜しい. 2楽章に続いた3楽章のワルツからは, フレーズが自然に流れ出して心地よかった (ダイナミクスも存分にあった).
最後に演奏されたのはメンコン.
朗々と渋くうたうヴァイオリンに, オケがジャジャーンと応える… (改めて聴くと, これは向こうの演歌なのではないかと思ってしまう).今日の演奏では, とても大人っぽく包み込むような音楽を奏でた1楽章・カデンツァの後がbrava.
あまく力強い2楽章のあとの3楽章の出だしもとてもよかった.
ラストは疾走して, 爽快に終わりを迎えた.
終演は21時半近く.
ソリストにときに寄り添い, ときに引っ張る鈴木織衛の指揮と仙フィルの演奏も心地よかった.