Ovall HEART FEVER
2011.10.26.released / OPCA-1016
なんだか懐かしい気持ちで, 心地よく漂っている自分がいた.
新譜を聴いてこんな気持ちになるのは珍しい.
1度聴いても, どこの国(文化)の, どの時代の音楽なのか全く分からない.
2度・3度聴くともっと分からなくなる.
でも, そんなことはどうでもいい.
音に身を任せ, 揺蕩うことがとても気持ち良いのだ.
いわゆる泣きメロも, ハウスのような4つ打ちも無い.
特徴的なメロディも, これといって無い.
必要な分だけの音と必要な分だけの空白(あるいは休符=音の名残)を味方につけて, 心地よい空間をデザインしている.
そんな音楽だと思った.
ループが心地よい tr.04 "Moon Beams" と, その残響が綴られる tr.05 "Moon Beams (Reprise) " には, 9月にリリースされたlaidbook12(リニューアルされてとってもcooool!)でポエトリー・リーディングが重ねられていたモチーフが使われているが, "Moon Beams"(表と裏のような2曲)の方がずっといい.
アルバムタイトルにもある "fever" を冠した tr.02 "Feverish Imagination" も同じく, ずっと聴いていたくなる楽曲だ. 呟くように歌われるvocalとテキストが心地よい.
I’ll get the door and out to the world
There’s no guide, feel every momentSo, many times I have feverish imagination
Let me know what you think
Show me how you feel
("Feverish Imagination"より)
さて, もう少し漂うことにしましょうか.
Heart Fever
laidbook12 - different cities, different expressions.