AINU ART:風のかたりべ展
2013.02.02 - 03.24 / 北海道立近代美術館
生活のなかに こんなにも鮮やかなアートがあるのか….
素直にそう思った.
木工作品や刺繍などたくさんの工芸品が展示されていたが, 伝統的なものから現代の作品まで, その様式は多岐にわたっていた.
現代作家のリアリティ溢れる木彫りや, 驚くほど鮮やかな刺繍作品も素敵だったが, 印象的だったのは 数多く展示されていたイクパスイだった.
イクパスイはアイヌの人たちが儀式で使用するという木製祭具で, 約30センチほどの棒状をしている.
それは人間の言葉の足りないところを補い, 誤りを正し, 神に祈りの言葉を伝えてくれる重要な役目を果たすのだという.
その細工や装飾がどれも異なっていて面白く
(あるものはとてもcoolで, そしてあるものはとびきりキュートで…), 祈りに始まり祈りに終わるアイヌの人々の暮らしを
静かに想像してみるのだった.
それはきっと素敵なものに違いない. (安東ウメ子さんのウポポ, 心を揺さぶります)