山形交響楽団 第262回定期演奏会
2017.06.03, 7 pm
start / 山形テルサホール
前回定期のカツァリスのインパクトが未だ消えぬまま, 山響の定期へ (ところでカツァリス, プレトークで話があったが2年後に再び共演の方向で話が進んでいるらしい).
今回の指揮・solo Vnはドミトリー・シトコヴェツキー(!)だ.
プログラム1曲目はレスピーギ「リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲」.
速めに設定された「Italiana」からスタート.
重すぎない演奏ですっきりといい雰囲気.
Vlaが素晴らしい.
「Siciliana」の揺蕩う感じや「Passacaglia」の力強さも存分に引き出され, とても心地よい演奏だった.
続いてストラヴィンスキーのバレエ音楽「プルチネルラ」組曲.
音楽は爽やかにスタート.
Ⅱ曲目「Serenata」やⅥ曲目「Gavotta」などOb(客演・古山真理江)がbrava!
Ⅶ曲目「Vivo」のTb(太田涼平)も好演.
コミカルな華やかさを存分に楽しめた.
終曲(Ⅷ. a) Minuettoとb)
Finale)の大追いかけっこもシトコヴェツキーの明瞭な指揮ですっきりとした楽しさが味わえた, とてもよい演奏だった.
休憩を挟んで, 今回のメインはベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲ニ長調
(今回はTpとHnは古楽器だったがTimpは違った).
指揮台が撤去され, 弾き振りによる演奏.
第Ⅰ楽章, 冒頭Timpの4つの音がさまざまな形で次々に現れていくさまはベートーヴェンのシンフォニーのよう.
そこにソリストの澄んだ美しい音色が加わり, なんとも格調高い演奏だった.
チューニングをもう一度挟んで開始された第Ⅱ楽章はClやFgとソロとの掛け合いが美しかった.
カデンツァを経て, 第Ⅲ楽章は難曲を快走したソロがbravo!だった.
度重なるカーテンコールに応え, アンコールで弾いてくれたのはバッハのパルティータ2番 (サラバンド).
こちらも透き通った演奏で心に染み入るものだった.
終演は21時10分.
空席が目立ったのが残念だったが, 山形でこの演奏を聴けるようになるとは….
今年の山響定期は最初の3回ともどれも素晴らしい音楽会だった.
次回も今から楽しみである.
(写真は昨日いただいた米沢市「心那や」さんの「心那や蕎麦」. 冷たいぶっかけ蕎麦なのですが, 10割の蕎麦自体がとっても美味しい・嬉しいお蕎麦でした)