cero world record
2011.01.26 / DDCK-1024
ちょっと毒のあるポップさ, なんだか少し意地悪なポップさだ.
独特な歌詞はどこか懐かしい音楽にのって届く.
仕掛けがたくさん詰め込まれた楽曲たちは, どれも手が込んでいる.
5曲目「outdoors」は, さよならの汽笛を描くドラマチックなうた.
テキストのない7曲目「exotic penguin steps」のあとは, 言葉とうた(そんな区別に意味があればだが)のあいだを行ったり来たりする8曲目「exotic penguin night」.
こちらもとってもドラマチック.
そして, 8分近くある大曲「マクベス」(10曲目)の登場.
なんとも奥深いこの曲で高城晶平はうたう.
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銀色の灯が 遠のいてく スピード あがる
音をたてているのは 雪融けのヒーター
微熱のこどもたち ひとり寝にみた夢
日々に生きるすべてが
ぼくよりうまくターンする
おお、マクベス
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まるでモノトーンの映画を見ているようで, 穏やかなのにグラグラとセンチメンタル.
ceroはこんな世界までも描く.
インストの11曲目「(I found it)Back Beard」を挟んで, アルバムはラストの12曲目「小旅行」となる.
こちらは やさしいおやすみのうた.
ceroは高城晶平 (vo・gu・fl), 荒内佑 (key・sampler・bass), 橋本翼(gu・cl)の3人.
カクバリズム所属のアーティストだ.
バンド名は「Contemporary Exotica Rock Orchestra」の略だという.
不思議なポップを奏でるバンドだと思う.
(写真は昨日お邪魔した米沢のお寿司屋さん「よし遊」)