第29回国民文化祭・あきた2014「吹奏楽の祭典」
2014.10.12, 10 am
start / 秋田県民会館大ホール
秋田県内全25市町村で開催されている今年の国文祭.
その中から, 秋田市で開催された吹奏楽の祭典へ行って来た.
秋田でおなじみ・賀内隆弘さんの司会でスタートしたコンサートは, 午前・午後とも満員御礼!
小学生から大人まで, さまざまなバンドが一堂に会した.
まず, 午前の部は秋田県中央地区中学校リーダー, 70人の合同バンドからスタート.
ソリストに男鹿出身の柳生和大(tuba)を迎え, 華やかに始まった.
6人の打楽器アンサンブル(「寸分道リズム・アンサンブル」)やブリティッシュスタイルのブラスバンド(「NEXUS BRASS BAND」)の演奏を経て, 秋田県立秋田南高校は真島俊夫「ベイ・ブリーズ:岩井直溥氏に捧ぐ」などを演奏.
爽やかで楽しそうな姿がとてもよかった.
福井県鯖江市中央中学校, バンビ・ウィンド・アンサンブル(広島文教女子大学附属高等学校吹奏楽部+OG吹奏楽団)の元気なステージを経て, 大曲吹奏楽団は来週の吹奏楽コンクール全国大会で演奏予定だという自由曲「バッハの名による幻想曲とフーガ」(リスト/ 田村文生)を演奏.
色々な仕掛けがキレよく見え隠れするcoolな演奏だった.
午前の部最後にステージに乗ったのは, 福島県立磐城高等学校.
根本先生編曲による「ディオニソスの祭り」(シュミット/ 根本直人)では, しっかりうたわれた主題モチーフが不気味な雰囲気をだんだん高めていったのが印象的だった.
入れ替えを挟んで, 午後の部は盛岡市立城北小学校からまつ吹奏楽団の演奏からスタート.
小学生とは到底思えない素晴らしい演奏.
踏み台に乗って巨大なマリンバを一生懸命叩く姿が可愛らしかった
(笑).
続く秋田大学サクソフォン四重奏団は, 今年のアンコン全国大会で金賞を受賞した団体.
ロマン派のとても綺麗な曲(グラズノフ「四重奏曲」より第三楽章)を, 憂いを帯びてうたい上げたsopがbravoだった.
秋田市立山王中学校は同校OBのトランペット奏者・関根哲郎をソリストに迎えた「マンハッタン」(P. スパーク)第2楽章の演奏からスタート.
とても爽やかな演奏だった.
「粉屋の踊り」(ファリャ / 天野正道「バレエ音楽・三角帽子」より)は同じカット・バージョンで38年前の全国大会で演奏されたというもの.
今度の全国大会でも演奏されるそうだが, 一体感のある演奏が印象に残った.
続く秋田吹奏楽団は岩井直溥の「ボレロ」を演奏.
指揮者(佐藤正人)も途中clのソロを吹いて, なんともアットホームな雰囲気だった.
演奏会も終盤となり, 続いて習志野市立習志野高等学校の登場.
この日 初お披露目となったブルックナーの交響曲第八番第4楽章(石津谷治法編)は, ワーグナーチューバやテナーチューバも加わってゴージャスなサウンド.
次に演奏されたオリジナルの音楽劇も, 会場を巻き込んで大盛り上がり.
全国大会を控えたバンドとは思えない, 余裕の感じられる演奏だった.
次年度開催県である鹿児島県へ黄金のタクトが受け渡されたのち, 最後にステージに乗ったのは秋田県中央地区高等学校合同バンド.
再びソリストにチューバの柳生和大を迎え, グレグソンのチューバコンチェルト(第1楽章)が80人で奏でられた.
明るいtubaのサウンドが魅力的だった.
最後に演奏されたのは天野正道「鼓響…故郷(原典版)」.
秋田を表した三章が, 大人数で迫力たっぷりに演奏された
(久しぶりに阿部先生の指揮).
そして, フィナーレとしてチューバと会場で秋田県民歌が歌われたのち, コンサートは閉幕した.
秋田県立美術館が開館し, 道路を挟んだ向かい側がガラっと変わっていた秋田の街なか
(エリアなかいち).
当日は国文祭の他部門も開催されており, 夜まで街に音楽が溢れていた.
(写真は夜にお邪魔した酒庵「田なか」. 鱈のだだみ(しぐれ・貝焼き)がもう出ていました. いただいた日本酒・新政の亜麻猫(白麹酒母)は甘くフルーティー!)