アース・セレブレーション2012 ワークショップ
上妻宏光レクチャー&デモンストレーション2012.08.18 10:00~ / 佐渡島・離島センター3F
佐渡は今回が3度目だという上妻さん.
ワークショップは太棹三味線の説明(細棹:歌舞伎・猫皮, 中棹:西日本, 太棹:東日本・犬皮. ちなみに野外用は合皮を使用しているのだそう)から, アットホームに始まった.
実際に撥づけ(リズム)が違う3つのじょんがら節を演奏してもらうと, 三味線を「叩く」という表現に納得がいく. 続いてさわりの説明.
チューニングが合ってビーンと響く(チューニングが合うと, 二の糸, 三の糸を弾いてもビーンと響く)さわりが心地よい (ツボによってよく さわりが効くツボ(たとえば6のツボ)があるのだとか).
その後, 佐渡おけさ, 青森・あいや節, 九州・ハイヤ節の3つを演奏してもらう.
佐渡おけさ, 青森・あいや節はいずれも九州のハイヤ節が北前舟に乗せられて運ばれてきたものだそうだ. 北に行けば行くほど, だんだんもの哀しくなっていくのが面白い.
なるほど, 民謡はその土地の風景が見える, という話にも納得がいく.
一緒に演奏してくれたピアノの伊賀拓郎さんがこれまたcoooolだった.
さて, 茨城の出身で, 6歳で民謡と出会い, 12歳でテレビの三味線ちびっこ日本一になったという上妻さん.
ドラえもんを観ながら, じょんがらのはじき(左手)を練習していたというエピソードも話してくれた.
その他にも, 手拍子の手もみは "こぶし" が生み出す「間」を埋めるために必要であること, ダウンビートは日本舞踊に通じていて, 日本舞踊も腰を落として下でリズムを取ること…など, 面白い話が次々出てきた.
昔の青森では, 目の不自由な人は按摩か三味線弾きになるしかなったが, 一家から三味線弾きが出ることは恥とされていた, という話もあった. 知らないことばかりだ.
その後は体験コーナー.
客席から3人がレクチャー講座を体験した. さくら, ハイサイおじさん, smoke on the water(!)など, ワンフレーズをそれぞれ弾いてみるのだったが, とても和やかで楽しいものだった.
最後の質問コーナーで, 太鼓と三味線は音の減衰する形が似ていて, それをどう活かしあうか葛藤した, と話していた上妻さん (ちなみに, 思い出深い曲は? との質問には, 1枚目の「游」だと答えていた).
音色に拘り, ビートを楽しむ日本の楽器らしいポイントだと思いながら聞いていた.
ワークショップの終了は11時半過ぎ.
あっという間の時間だった.